今日9月9日は「重陽(ちょうよう)の節句」です。これは、古代の中国では奇数は「陽」といって縁起のいい数字とされていて、一桁の奇数で最大の9が重なる日ということで「重陽」、とても縁起のいい日とされています。
日本では、菊が咲く季節であることから「菊の節句」とも呼ばれています。
そんな日に、ハスを見に行った、というブログを書きたいと思います(^_^;)
ところで、皆さんは「大賀ハス」ってご存知ですか?明治〜昭和期の植物学者でハス研究の第一人者として知られる大賀一郎博士が70年前に発芽させたハスなんです。
そのハスの実は、私が住む千葉市で発見され、なんと2000年前の実だったのです!
前回のブログでも書いたとおり、縄文時代の人が食べ終わった貝殻などを捨てたものが堆積した貝塚は、国内では千葉市内で最も多く発掘されています。
それで、終戦直後に、千葉市の花見川沿いの東京大学農場(現在も東大の運動場として現存)近くで縄文時代の丸木舟が発掘され、その中にハスの花托(かたく=ハスの花の真ん中にある、シャワーのような形のやつ)も見つかったのです。
ハスの実は硬く厚い皮で覆われていて、長い時間が経っても発芽することが知られていました。
そこで大賀博士は東京大学農場の辺りに古代のハスの実があるのではないかと、1951年(昭和26年)3月3日、地元のボランティアとともに発掘調査を始めます。
しかし、なかなかハスの実は見つからず、資金の問題から3月いっぱいで発掘を打ち切る予定でしたが、なんと、打ち切り直前の3月30日に、中学生の女の子がついにハスの実を発見、大賀博士が自宅で発芽に成功、翌年7月18日に見事に花を咲かせたのです。
その後、アメリカのシカゴ大学で鑑定すると、ハスの実は約2000年前の弥生時代のものだとわかり、長い時を経て開花したハスは世界中でニュースになりました。ハスは大賀博士にちなみ「大賀ハス」と命名され、その後日本国内はもとより世界各地に根分けされ、友好と平和のシンボルになっています。
1993年には千葉市の市の花に指定され、千葉市の中心部にある千葉公園には700輪を超える大賀ハスが群生しています。
今年は大賀ハスの実が発見されて70年ということで、千葉公園に見に行ってきました。
ハスの花は深夜から早朝に開花しはじめ、お昼前には閉じてしまうため、ちょっと早起きして行きました。
👇公園の入り口に「大賀ハス池」の看板がありました。
👇千葉公園のハス池の様子です。奥に見えるのは、千葉都市モノレールです(^○^)
👇たくさんのハスが群生しています。
👇ハスの中を歩ける木の橋もかけられていました。
👇朝6時半〜7時くらいの早い時間でしたが、たくさんの方が鑑賞にいらしていました。ちょっと密かも(^_^;)
ハスの花は、だいたい4日間開花し、その後散ります。開花1日目が濃いピンク色の花で、だんだん淡いピンク色になっていきます。
👇かなり濃い色の花です。たぶん1日目かな?真ん中の花托もフレッシュな黄色です。
👇ちょっと色が薄くなっていますね。よく見ると、真ん中に蜂がいます。
👇こちらはかなり薄い色になっています。
👇花びらが散り始めています。花托もだんだん緑色になっていきます。
👇落ちた花びらが葉っぱの上に落ちています。
👇花が散った後の花托も可愛らしいですね。
👇これは花が開く前か、あるいはもう閉じてしまった後かな?
👇こちらは千葉市のシンボルキャラクター「ちはなちゃん」です。大賀ハスの妖精をイメージしているそうです。
なお、私が見に行ったのは6月最後の土曜日です。大賀ハスの見頃は6月下旬〜7月上旬で、9月現在は開花はゼロ、そろそろレンコンになってしまっている頃です。
来年は大賀ハス開花70周年ですから、また見に行こうかな、と思います\( ˆoˆ )/
以上